後医は名医
憂子獣医師の出産などの忙しさにかまけて、
ブログの更新が滞っておりましたことをお詫び申し上げますm(__)m
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獣医師の世界では
「後医(こうい)は名医(めいい)」という言葉があります。
セカンドオピニオンや転院で、
先に診た先生よりも後に診た先生のほうが
「名医」と思われてしまうケースが多いということです。
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初発の症状で先に診察した場合、
明らかに少ない情報量、経過の中で、
一般的な疾病に対して
ファーストチョイスの検査と治療がなされるのが普通です。
初期段階から希な疾病を疑って診療していくことは
症状から強く疑われる、迅速な診断が望まれるといった
特殊なケースに限られます。
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転院やセカンドオピニオンで診察をする場合には
すでにある程度の検査や治療が行われているので
その情報を基にして診療をすすめていくことが可能です。
ある検査が行われている、ということも重要ですし、
ある治療がどの程度行われて、どの程度反応があった、あるいは無かった、
ということは、診断していく上で非常に重要な情報となります。
その上で診察ができるということは、
先に診た先生よりも優位なことが多いのです。
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そのため、この言葉は獣医師にとっての戒めとしても使われます。
私も初めて聞いたのは腫瘍科の教授からでした。
二次診療を多く診ている先生からの言葉だったので
とても印象的だったのを鮮明に覚えています。
肝に銘じておきたい言葉のひとつです。