ネコちゃんの閉塞性黄疸
ワンちゃん、ネコちゃんの白目、皮膚などが黄色くなり
おしっこの黄色が濃くなっている場合には
黄疸の可能性があります。
赤血球が壊れた場合や肝臓そのものが障害を受けた場合にも
黄疸は起こりますが、
特に、肝臓、胆のうから小腸へ排出される胆汁が
何らかの原因で閉塞した場合には
重度の黄疸が出てしまいます。(閉塞性黄疸)
閉塞性黄疸の場合には閉塞の原因を早期に外科的に解除しなければ
全身状態の悪化から、致命的となります。
このネコちゃんのケースでも重度の黄疸に対して
内科的治療の反応が乏しく、手術となりました。
術中に著しく腫大していた脾臓と腫瘤を摘出したところ、
圧迫されて閉塞していた総胆管の流れが改善しました。
術後から、日ごとに黄疸は引いていき、
それとともに全身状態はよくなってくれました。
手術には動物、飼い主さん、獣医師ともに
負わなければならないリスクが付き物ではありますが、
外科的な介入なしには回復し得ない状況があるのも事実です。