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2015年10月27日 (火)

疑似科学、似非医学と言われるもの

小動物の医療の仕事をしていると
検査や治療の医学的根拠について考えることが多くなります。
ひとつひとつの検査法や治療法についても
日々、新しい根拠となる報告がなされているのが現状です。
昨日まで、「正しい」というコンセンサスが得られていた医療が
次の日には「間違い」になっていることすらあり得る、
シビアな世界でもあります。

そのため、根拠となるデータが不十分であったり、
体験談や、一方的な理屈に頼っているような疑似科学や似非医学と
考えられるようなものに対しては、
拒否反応を示しやすくなってきます。

確かに、現段階では明確な根拠がなく、
経験的に行われているようなことが
後々、統計的に有用性が認められる可能性はあります。

しかし、根拠のないものほど世間には曖昧な喧伝がされやすく
根拠のあるものは専門性のある人間が正しい知識を持って使う必要性から
曖昧に世間に広まることは避けられる傾向にあります。

たとえばAという病気に対して
Bという薬物治療とCという民間療法があった場合、
薬物治療について、曖昧な情報が広まってしまうと
医療従事者との間に誤解が生じてしまう、
大きなリスクがあり、当然厳しい規制があります。
他方、民間療法に関しては
法律に違反しない限りは体験談などを通じて
日常生活で目にするところに情報が氾濫しています。

疑似科学や似非医学というものには
リスクがない、副作用がないという文言が躍ります。
それはすなわち、もし効果が見られなくても
試してみようか、と思わせる心理的効果があると考えられます。

学業成就のお守りを持っていって試験を受けたとします。
試験に落ちた場合、「所詮、お守りだからね」
試験に受かった場合、「お守りのおかげだ」
という心理になるのと類似していると思います。

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巷に氾濫している、動物に対する代替医療の中にも、
根拠に乏しいと言わざるを得ないものがあります。
私自身の代替医療に対する姿勢ですが、
ある程度、信用するに足るデータがあったり、
手応えを伝えられるだけの経験がある場合には、
選択肢として紹介することもあります。
ただし、そういったものであればあるほど
慎重に紹介しなければいけないと思っています。

Dsc00635

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