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2015年12月27日 (日)

4年目の所信

年末のせわしない時期で
病院も慌ただしい状況でありましたが
クリスマスも終わり、
今年も残すところわずかになりました。
本年もたくさんの動物たちを診させていただきました。
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来月で当院は開院して4年目のお正月を迎えます。
4年目の節目に際しましての所信を示させていただきます。
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人生観というものは人それぞれですが、
人生って素晴らしいと思える瞬間や、
ある出来事を思い出したときに、ふとそう思える瞬間があります。
小さな動物たちは人よりも寿命が短いので、
人生の中で、すでに思い出になっていることもあります。
動物と一緒に生活をしている方にとって、
かわいくて無邪気な動物と過ごしてきた時間が
「一緒に過ごすことができて良かったな」という思い出になれば
人生はより豊かなものになると思います。
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ここ7〜8年ほどの間に、
Human Animal Bond(人と動物の絆)というキーワードが
獣医師の間でも取り上げられるようになってきました。
人と動物の絆を最良の状態に維持することを
獣医療を通して目標としていくということですが
抽象的なワードなので、なかなか実践していくのは難しいところがあります。
私個人の解釈としては、人と動物の一生、
飼い主さんと伴侶動物それぞれの一生を、より良いものにすること、
そして振り返ったときに、
「一緒に過ごすことができて良かったな」という思い出が残せるように
お手伝いすることができれば、そのゴールは達成されると思っています。
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私たちはこの地区で開業してすぐに、
土地柄、遠くまでいかなくては
専門医や大規模な病院での診療を受けられない状況であり、
多くの方が実際にはそれが叶わない状況だということを知りました。
また、全国各地で、
地区ごとでできることを増やしていこうと
奮闘している先生方がいらっしゃることを知りました。
私たちの地区では、病院そのものの規模を
大きくすることは現実的ではないのですが、
夫婦ふたりで向上心を常に保ちながら
可能な限りカバーできる分野を増やして
地域の獣医療に必要とされる知識や技術を習得して、
それを実現するための設備を少しずつでも揃えていき、
情熱と真心と誠意を持って、真面目に獣医療に取りくんでいくことが
この地区のHuman Animal Bondに繋がると考えています。
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専門医の先生方は常に新しい道なき道を切り開いている先駆者で、偉大な存在です。
我々、市井の臨床医はその先生方から常に有用な情報を得て臨床に活かし
実践し正確に一般化していく義務があります。
そのためにも、常に症例発表や研修会などの場で、
臨床家同士でその運用が正しいか、もっと良い方法がないかを
研鑽していかなくてはいけない立場であるとも思っています。
私たちにも、それぞれ興味のある分野や好きな部門、
病院内での担当などはありますが、
市井の臨床医にとって「専門分野」があるとか、「専門家」である、
という言葉は、本当の専門医や研究者へのリスペクトがあれば
なかなか言えない言葉である、というのも、
そういった明確な立場の違いがあるからです。
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ここ数年、北陸の獣医療を盛り上げていこうという若手の先生が増えてきていて、
私たちも不肖ながら声をかけていただけることがあります。
臨床医として切磋琢磨しながら、
「能登」という地区で、その一翼を担えるように努力したいものであります。
そのためにも、常に深く広く知識を得る努力を怠らず、
これからも必要な症例や遠方でも通院が必要な場合は
専門的な治療のできる施設を紹介しながらにはなりますが
地元でも安心してかかることのできる病院を目指していきたいと考えています。
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まだまだ未熟ではありますが一頭一頭の動物たち、一人一人の飼い主様に
日々育てていただいきながら頑張っていきたいと思っています。
来年も、宜しくお願い申し上げます。

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