難しい分野です…
コオロギに噛まれてしまった皮膚が化膿してしまい
大きな創傷になってしまったフトアゴヒゲトカゲのキラーちゃんと、
室内の事故で骨盤を骨折してしまった
チンチラのチラちゃんです。
外傷や骨折は、手術をすべきか、タイミングはどうするか、
固定するにはどの程度の安定性がとれそうかなど、
動物種や年齢、受傷部位の状況、飼育環境などによって大きく異なってきます。
キラーちゃんは皮膚の感染を抑えたところで、
手術や皮膚を寄せる処置を複数回行い、
創傷部を癒合させることができました。
チラちゃんは、痛みを抑えながら骨折部位を安定させて生活して治療を行い
ほぼ正常な歩様で運動できるようになりました。
二人ともよく頑張ってくれました。
上が受傷後のレントゲンです。赤い部分が剥離骨折しています。
下は治療後のレントゲンです。まだ心配な部分もありますが、
しっかりと癒合してきています。
このように、わんちゃんやねこちゃん以上に
エキゾチックアニマルは個体ごとのオーダーメイドでの治療が
必要になることが多いと思っています。
まだまだ診療に関する資料も少なく、
試行錯誤が多く、良い結果にたどり着けないこともあります。
当院はエキゾチックアニマルや鳥類、ウサギなどの専門病院ではなく、
できる治療の幅もどうしても限られてしまいます。
そのような状況でも、七尾市外の病院から、
たくさんのエキゾチックアニマルをご紹介いただき、
直接当院へ来られる方以上に、遠方から来られる方が多くなっております。
一朝一夕で簡単にできるような分野ではありませんが、
少しでも希望をもってお越し頂けるように
頑張っていきたいです。