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2022年1月 4日 (火)

あけましておめでとうございます

本日より本年の診察を開始いたします。

昨年は骨折や脱臼の治療(主に手術)が
非常に多い一年でした。
また、CTを撮影して
体腔内(胸やお腹の中)の腫瘍の癒着の状態を確認して
手術ができるかどうかを判断してから
手術を行うことや、
脳や脊髄をCTで撮影して
手術を含め、どういった治療が適応かどうか
判断をしてから治療にあたることも
多くなってきた一年でした。

地方ゆえに、
手術がすぐにできず
骨折の治療が手遅れになってしまう、
CTMRIが撮れない中で
体腔内腫瘍、脳脊髄疾患に対する
治療の見極めを行わなければならない、
犬猫以外の受け入れ先がなく
エキゾチックアニマルの疾病が諦められてしまう、
内視鏡での処置が出来ず
お腹を切ることを余儀なくされてしまう、
といった地域動物医療の限界を
極力減らしていけるように、
少しでも都市部と同様の範囲のことが
希望される方にご提供できるように、
守備範囲を広げていくことが
当院の目指すべきところだと
考えています。
本年もそういった分野の知見・経験を深めつつ
診療に当たっていきたいと
思っております。

また、昨年は、
一時期減ってきていた寄生虫が
七尾市内でもたくさん確認されました。
フィラリアに感染している犬も
1頭や2頭ではなく、
今までは見ることもなかったような
寄生虫まで検出されました。
特定の地域でそういったことが起きた場合には
診察をしていく中で
疑う疾患の順位が変わり、
検査のタイミングも変化していきます。
野生動物の影響などもあるのかもしれませんが
まだまだ地域の特異性にあった
治療や予防が必要だと考えられます。

昨年末に、
生後2ヶ月ほどの猫ちゃん、
人間で言ったら幼稚園入園前くらいの年齢で
重度の外傷を負ってしまったところを
保護されて病院を受診していただき
なんとか入院と手術を乗り切って
元気になってくれた患者さんが
1ヶ月のうちで2頭続きました。
子猫たちが元気になって
人懐っこくじゃれついて
甘噛みしてくる素振りを見ていると
生まれてきた幸福を
小さいうちに奪われずに済み
普通に生活できる幸運を
せっかく手に入れたこの子たちが
短い人生になるか長い人生になるか
まだまだ先はわからないけれど、
お腹が空いたら食べて
遊びたい時に遊んで
甘えたい人にたっぷり甘えて
命の炎を燃やし尽くして
人生をまっとうしてほしいと
ふと、思った年末でした。

本年もよろしくお願い申し上げます。

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