2019年6月24日 (月)

クーちゃん

先日、当院に掛かっていたダックスのクーちゃんが
進行性の神経障害を起こし、
最期は呼吸中枢が停止して
ご家族に看取られながら自宅で静かに息を引き取りました。
今年で12歳でした。

4年前に当院に始めて来られたときは
胸腰部椎間板ヘルニアで下半身の不全麻痺の症状を呈していましたが
当院に来られるまでにすでに2回のヘルニアのオペを受けており、
これ以上のオペでは脊椎の安定化が困難になる可能性もあり
できるだけオペを回避する形での治療を行うことになりました。
幸いクーちゃんは低周波針治療や、ドッグプールでのリハビリ、
レーザー治療が当院でできるようになってからは
レーザー治療も取り入れることができ、
治療に対する反応も比較的良好で、
4年間の間に40回近い治療を行って
オペをせずに比較的良い状態で過ごしてくれていました。

しかし、最後に認められた神経症状は
それまでのものとは違う症状で
脳脊髄の進行性の病態を疑う症状でした。
そこから精査する場合は
MRI検査や造影CT検査をお勧めする形になりますが
どちらもクーちゃんに麻酔をかける必要があり
クーちゃんの全身状態からすると通常の麻酔以上にリスクが高く
また例え診断ができたとしても
治してあげられる可能性が高いとは言えない状態でした。

私たちは獣医療に携わる以上、常に病気を確定させるための検査や、
治癒の可能性がある治療法を提案しますし、
そのために、日々知識を得たり、病院の経営を安定させて
必要な機器を揃えたり、維持しています。
しかし、それは誰に対しても際限のない検査や治療を行うためではなく
その子やご家族にとって最も良い提案やお手伝いができるようになるためであります。

最終的にクーちゃんは確定診断までには至りませんでしたが
予後が予想できる範囲での暫定的な診断までさせていただいた後、
ご家族とご自宅で最期の時間を過ごしてくれました。

当院一同、技術的にも人格的にも至らない点が多く、
医療、接遇、両面でのサービスレベルが
次第点に達していない点も多いかと思います。
しかし、そういった中でも
ご支持頂ける方々の期待に少しでも応えられるように、
またクーちゃんの教えてくれたことを胸に
今後も努力していきたいと思っています。

リハビリを頑張っていた頃のかわいいお写真です!
Imgp4274

«手術後のお写真