カテゴリー「①外科症例」の記事

2018年10月27日 (土)

ヘビさんの脱腸

先日、脱腸の症状で来院したカーペットパイソンの楓ちゃんです。

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飛び出た腸が壊死してしまう可能性があったため、
緊急的に麻酔をかけて手術を行いました。

幸い、腫れ上がっていた腸も小さくなり、
排泄も行うことができるようになりました。

エキゾチックアニマルさんの診察は、
具合が悪そうになって来院された時には
緊急性が高まっていることも多く、
助けてあげられないこともありますが
飼い主さんのおかげで
早い治療を行うことができて良かったです。

2018年1月15日 (月)

肺動脈狭窄症

先日、避妊手術を終えて、
抜糸に来てくれたちぃちゃんです。

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先天的に心臓の出口が狭い、
肺動脈狭窄症という状態でしたが、
他の先天性心疾患と比べて、
乳幼児の段階で発見することができずに、
すでに飼い始めてから
発見されることも多い病気のひとつです。
発見されてから購入元が引き取って
その後のケアを請け負うケースも多いです。
ちぃちゃんも、当院での初診時に心臓の異常がわかったのですが、
飼い主さんのお気持ちで、
お家で一緒に暮らすことを選択してもらえました。
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避妊手術に当たり、
循環器の経験の豊富な先生のご意見を聞いて、
麻酔中に心機能を評価しながら行いました。
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この病気に限らず、
心臓病は超音波(エコー)を持っているだけでは
診断出来ないことも多く、
専門の方や業者さんが来た時にしか
診断することができないと言われてしまうこともあり、
実際に苦慮することも多いのですが、
北陸でも都市部の先生方で、
循環器の経験を専門的に積んで
勉強されている先生も増えてきています。
幅広く勉強して循環器の先生方とも連携が取れるように
していきたいと思っています。

2017年11月 6日 (月)

筋間脂肪腫

右後肢にできものができてしまい、
左後肢の倍くらいに腫れ上がってしまっていたマロンちゃんです。
術前の生検(できものの一部を取って調べる検査)と
症状から、良性の脂肪細胞の腫瘍が筋肉と筋肉の間にできてしまう、
筋間脂肪腫が疑われました。
病理医の先生とも協議させていただきました。
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手術では、半腱様筋と半膜様筋という二つの筋肉の間に
巨大な脂肪細胞の良性腫瘍が存在する、
典型的な筋間脂肪腫でした。
大きさはソフトボールほどの大きさがありました。

臨床の現場を正しく理解している、信頼出来る病理の先生は、
飼い主さんや動物さんとは直接出会うことはありませんが、
動物病院にとってかかせないパートナーの一人です。

大きなできものでも、病態が正しく診断出来れば
対処出来ることもあります。
あきらめずに獣医さんに相談してみてください。

2017年5月24日 (水)

シリコンボール手術

急性の緑内障と網膜剥離を発症してしまったモカちゃん。
痛みを取って、眼球を温存して表情を維持するために
シリコンボールによる手術を行いました。
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義眼とは思えないくらい顔の表情が残り、
見た目の違和感はまったくありません。
残念ながら視覚は消失してしまっていますが、
わんちゃんはサインを多く出してコミュニケーションを取る動物です。
一緒に生活する飼い主さんも、ふとしたしぐさで、
わんちゃんの気持ちを察することができます。
そういった術を残してあげることができるのは
わんちゃんの生活の質を維持する上でも
大切なことだと考えています。

2017年4月26日 (水)

両前肢骨折

昨年の夏にジャンプの目測を誤り、
左右両方の腕を骨折してしまったプー太くんです。
プードルさんは前腕の骨(橈骨と尺骨)が非常に細く、
折れやすく治癒しづらい骨折のひとつです。
両足のロッキングプレートによる手術とリハビリを頑張ってくれて、
すっかり元気になってくれました。
残っていたボルトも外し、レントゲンでも骨がしっかり再生していました。
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でも元気過ぎは、ダメですよ!!

2017年4月18日 (火)

こねこたんズとおかあたん

メインクーンのしじみちゃんです。
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なんだか穏やかな表情ですね。
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あれ?おっぱいが腫れてなにやら毛むくじゃらのものが!?
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そうなんです!
先日お母さんになりました。
難産で緊急の帝王切開になりましたが、
3頭も無事に育ててくれました。
強いお母さんです!
猫ちゃんはわんちゃんと比べると安産であることが多いですが
難産になってしまうこともあります。
自宅で交配する場合には、
しっかりとした知識を得て十分な準備をして、
しじみちゃんのような立派なお母さんにしてあげてくださいね。
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狂犬病の予防シーズンになり、
市や町の集合注射だけでなく、
動物病院で接種される方も増えています。
ふだん元気であまり動物病院と縁のない子でも
この機会に出会えることが多く、
様子を見たり、最近の調子を聞いたりすることができるのが
うれしいですねhappy02

2016年10月26日 (水)

ハムスターの頬袋外反

ハムスターさんには、ごはんを一時的に入れておくことのできる
素敵なポケットが、左右のほっぺたにあります。(頬袋)
しかし、その頬袋が口の外へ飛び出してしまうことがあります。
そのままにしていると、自分で噛みちぎってしまうため
元に戻してあげる必要があります。

グルーちゃんも頬袋が飛び出してしまったのですが、
かなり大きくでてしまい、周囲組織との癒着や壊死部分もあり
整復が困難だったため、過剰に出てしまっている部分を切除しました。
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術後から、ごはんを上手に食べてくれています。
その後の再診でも、順調そうでした。
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ジャンガリアンハムスターの寿命は決して長くはないですが、
だからこそ短い時間を、大切に過ごせるようにしてあげたいものです。

猫ちゃんの子宮内出血

先日、妊娠しているとすでに診断されていたものの
陰部からの突然の出血が起こり、
来院された猫ちゃんです。
当院に来るのは初めてだったのですが、
すでに大量の出血が認められていたため、
緊急手術になりました。
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正常な妊娠は起こっておらず、
異常な胎盤や胎胞が子宮の粘膜から剥がれてしまい
出血してしまっている状態でした。
幸い、術後から回復して、
元気に抜糸に来てくれました。
猫ちゃんはわんちゃんに比べると
難産になってしまうことは少ないのですが、
安心はできません。
当院でも緊急手術になってしまったケースが他にもあります。
ワクチン接種後や妊娠中など、
特に心配な状態になりがちな時には、
一緒に暮らす動物たちのためにも、
緊急時や時間外の際の連絡先や受け入れ先を、
かかりつけの病院で事前に確認しておくことも大事なことだと思います。

2016年10月20日 (木)

うさぎさんの子宮静脈瘤

子宮に内膜過形成と静脈瘤ができてしまい、
大量出血が起きてしまったこつぶちゃんです。
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すでに重度の貧血でしたが、
幸い、早いタイミングでお連れいただき、
すぐに手術を行うことができたので
元気な状態に回復してくれました。
うさぎさんの陰部から出血が見られる場合は
一刻を争うことがあります。
とくに静脈瘤が破綻してしまっていると
大量の出血を伴うため、
手術をすぐに行うことができるかどうかが
助けてあげられるかどうかの分かれ目になります。
私たちも時間が経過してしまったうさぎさんで
何度も苦い思いをしています。
様子を見ずに、すぐに手術可能な病院へ連れていってあげてください。
また、うさぎさんは子宮の病気が多いので、
若いうちに避妊手術をしてあげることもオススメです。

2016年10月19日 (水)

外傷性皮下気腫

頸部の外傷によって気管を損傷し、
全身の皮下気腫(皮膚の下に空気が入り込んでしまう状態)に
なってしまったにゃんちゃんです。
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全身が膨らんでいるのに、
非常に身体が軽く、触ると圧雪感があり、かすかに捻髪音を伴います。
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まだ子猫なのに、顔面、頭部にまで気腫が波及し、
鼻気管炎や皮膚炎も併発しており、
危険な状態で、保護されました。
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治療を頑張ってくれたお陰で、
すっかり本来の姿に戻ってくれました。
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危ない状態に気づいてすぐに保護してくださった、
今の飼い主の方に感謝ですねhappy01