産卵がうまくいかず、調子を崩してしまった亀子ちゃんです。
なかなか産卵することができず、
食欲もなくなってしまっていました。
手術も検討していましたが、
幸い薬に反応してくれて、一つずつ、産卵してくれました
足の握力が低下してしまっていた、
セキセイインコのピーくんです。
足の麻痺が出てくる病気としては
お腹の中のできものによる神経の圧迫や外傷、
中毒や栄養障害などによって出てくることがありますが、
まだ若くて元気なピーくんは
比較的症状が軽く、
止まり木の大きさが合っていないことによる障害も
疑われたため、
神経回復促進のためのお薬と
止まり木の太さの調節で、
症状が治まってきました。
インコさんではよく診られる症状ですし、
止まり木も見落としがちなポイントですので
インコを飼っている方は是非お気をつけ下さい!
ねずみさんやうさぎさんは、
歯がずっと伸び続けます。
種類によって伸びる歯が違うので、
それぞれに違う歯医者さんをしてあげなくてはいけません。
ロボロフスキーのラムちゃんです。
ハムスターさんは切歯(前歯)がずっと伸び続けます。
普段は物を齧ってすり減りますが、
すり減りがうまくいかず少しでも曲がってしまうと、
噛み合ない状態で伸び続けてしまいます。
そのままでは上あごや下あごに刺さってしまいますので、
切ってあげる必要が出てきます。
切る時にはなるべく歯の根元に負担をかけないように切るのが
ポイントになります。
ラムちゃんは、幼い頃から歯の処置が必要になり
1年以上になりますが、
定期的な治療でとても元気に過ごしてくれています。
きちんと様子をみて通院してくれているご家族に感謝ですね!
マクロラブダス症の治療を頑張った、
オカメインコのトムちゃんです。
マクロラブダス症はセキセイインコで多い病気ですが
オカメインコでも発症することがあります。
特に、幼若鳥で、少しわかりづらい形態で糞便中に
菌体が観察されることが多いように感じています。
マクロラブダス症は薬剤耐性菌となっていることも多く
治療が一筋縄ではいかないことも多く、
検査も形態によってはわかりにくいことも多いため、
見過ごされてしまうこともあります。
しかし、重症化したり、突然死してしまうこともあるため、
注意が必要になります。
コオロギに噛まれてしまった皮膚が化膿してしまい
大きな創傷になってしまったフトアゴヒゲトカゲのキラーちゃんと、
室内の事故で骨盤を骨折してしまった
チンチラのチラちゃんです。
外傷や骨折は、手術をすべきか、タイミングはどうするか、
固定するにはどの程度の安定性がとれそうかなど、
動物種や年齢、受傷部位の状況、飼育環境などによって大きく異なってきます。
キラーちゃんは皮膚の感染を抑えたところで、
手術や皮膚を寄せる処置を複数回行い、
創傷部を癒合させることができました。
チラちゃんは、痛みを抑えながら骨折部位を安定させて生活して治療を行い
ほぼ正常な歩様で運動できるようになりました。
二人ともよく頑張ってくれました。
上が受傷後のレントゲンです。赤い部分が剥離骨折しています。
下は治療後のレントゲンです。まだ心配な部分もありますが、
しっかりと癒合してきています。
このように、わんちゃんやねこちゃん以上に
エキゾチックアニマルは個体ごとのオーダーメイドでの治療が
必要になることが多いと思っています。
まだまだ診療に関する資料も少なく、
試行錯誤が多く、良い結果にたどり着けないこともあります。
当院はエキゾチックアニマルや鳥類、ウサギなどの専門病院ではなく、
できる治療の幅もどうしても限られてしまいます。
そのような状況でも、七尾市外の病院から、
たくさんのエキゾチックアニマルをご紹介いただき、
直接当院へ来られる方以上に、遠方から来られる方が多くなっております。
一朝一夕で簡単にできるような分野ではありませんが、
少しでも希望をもってお越し頂けるように
頑張っていきたいです。
寒冷期に入り、体調を崩す小鳥さんの来院が増えています。
ひよちゃんは、嘔吐と黒色便を主訴に来院されました。
重度の胃炎による症状と判断して治療を行いましたが、
消化不良便の排泄や体重減少の症状も表れたため、
試験的に真菌に対する治療を行ったところ、
症状が改善し、体重もすぐに戻ってくれました。
胃に生息する真菌(マクロラブダス)は検査で見つかることが多いですが
今回は検出されませんでした。
しかし、治療の経過からは、
真菌感染があった可能性が示唆されます・・・。
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寒くなり、インコさんのマクロラブダス症をはじめ、
体調を崩してしまったり、
病気が顕在化して来院する小鳥さんが増えています。
小鳥さんの温度管理にはくれぐれもご注意ください。
ハムスターさんには、ごはんを一時的に入れておくことのできる
素敵なポケットが、左右のほっぺたにあります。(頬袋)
しかし、その頬袋が口の外へ飛び出してしまうことがあります。
そのままにしていると、自分で噛みちぎってしまうため
元に戻してあげる必要があります。
子宮に内膜過形成と静脈瘤ができてしまい、
大量出血が起きてしまったこつぶちゃんです。
すでに重度の貧血でしたが、
幸い、早いタイミングでお連れいただき、
すぐに手術を行うことができたので
元気な状態に回復してくれました。
うさぎさんの陰部から出血が見られる場合は
一刻を争うことがあります。
とくに静脈瘤が破綻してしまっていると
大量の出血を伴うため、
手術をすぐに行うことができるかどうかが
助けてあげられるかどうかの分かれ目になります。
私たちも時間が経過してしまったうさぎさんで
何度も苦い思いをしています。
様子を見ずに、すぐに手術可能な病院へ連れていってあげてください。
また、うさぎさんは子宮の病気が多いので、
若いうちに避妊手術をしてあげることもオススメです。
血尿をしているという主訴で来院された、
オカメインコのペコちゃん。
排泄物の周囲が赤く着色し、これが出血であれば、
重度の出血の可能性があります。
しかし、敷き紙にしていたポイント3倍のチラシをめくると・・・、
出血ではなく、チラシの裏の色が写っていただけでした。
笑い話のように見えてしまうかもしれませんが、
これは実は、鳥さんの診察ではわりと起こりうることで、
気づかないでいると余計な負担を鳥さんに与えかねません。
(オカメさんには恐がりさんもいます!)
何事もなくて良かったです。