カテゴリー「⑬診療方針」の記事

2018年7月20日 (金)

剖検(死後病理検査)のご協力のお願い

不幸にも大切なペットが亡くなってしまった場合、
獣医師から剖検のお願いをさせていただくことがあります。
剖検により動物の病態生理について正確に知ることができ、
私たちの貴重な経験の場となります。
また同じ病気で苦しむ動物たちのために、
より良い診断・治療を行うための研究に役立ちます。
原因不明で自宅で亡くなってしまったわんちゃんやねこちゃん、
症例の多くないエキゾチックアニマル
(わんちゃん、ねこちゃん以外の小動物さん、
小鳥さん、爬虫類さん、魚さんetc..)など、
ご希望に合わせて、特定の臓器だけ検査することも可能ですので
ご連絡いただければと思っております。
大切な家族を失った飼い主様にこのようなお願いをするのは
大変心苦しいですが、
どうか、ご理解、ご協力いただけますようお願いいたします。
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2018年5月 7日 (月)

フィラリアの検査について

ゴールデンウイーク中は例年以上に診療時間外の診察が多く
30件近い診察をさせていただきました。
(時間外につきまして詳しくはこちら
また、ここ数ヶ月はフィラリアと狂犬病の予防に来られる方が多く
たくさんの方がいらしています。
その中でよく質問をいただくことが
「フィラリアの検査」についてです。
七尾市はフィラリアが非常に多く、
当院では開業当初より、フィラリアの検査をお勧めしています。
(七尾市のフィラリアの発生状況につきまして詳しくはこちら
なぜフィラリアの検査が必要かというと、
万が一フィラリアに感染していた場合、
たくさんのフィラリアが血中に潜んでいることになります。
その状態でフィラリアのお薬を飲んでしまうと
それが一度に死滅してしまい、
血管に詰まってしまうことがあるからです。
都心ならまだしも、能登は野生動物も多く
フィラリアの予防に不備が合った場合などに
フィラリアに感染してしまう確率が非常に高くなっています。
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そして、フィラリアの検査が望ましいのは、
フィラリアのお薬をその年の最初に飲ませてあげるタイミングになります。
(注射で予防されている方は注射のタイミングです)
実はフィラリアのお薬の説明書きにも記載されています。
なぜか最近「狂犬病の注射の際に検査が必要ですか」
「混合ワクチンの前に検査が必要ですか」
という問い合わせが多い
のですが、
必要と考えられるのは、
「その年のフィラリアの最初のお薬の時」
「フィラリアの注射の時」
です。
お間違いのないように、今一度ご確認くださいhappy02

2018年2月28日 (水)

セカンドオピニオン?

明日から3月に入り、暖かくなってきています。
フィラリアの注射に来られる方も増えてきています。
学会シーズンで、病院が休診になることなどが多いせいもあってか、
最近、「セカンドオピニオン」を希望されて来られる方が増えています。
厳密に言うと、セカンドオピニオンは、
今の診断と治療についての情報を提示して他の医師に意見を聞く、という意味なので
実際に獣医療でそれがそのまま当てはまる言葉なのかは疑問符がつきますが、
今の診断や治療、あるいは治療をせずに様子を見ている状態が
正しいのかどうかという不安を相談に来る方が多いです。
セカンドオピニオンを希望するということを前医に伝えて、
そこからの紹介状や医療情報を携えていらっしゃることは非常に少なく、
多くの場合は、なんとなく疑問や不安を感じて前医には内緒でという方か、
そうでなければ前医から紹介されて、はじめから転院を前提で来られるというケースがほとんどです。
人の医院と違って、中小規模の開業医が多く、
開業医、専門病院、総合病院・大学病院という、
一種のヒエラルキーも少なく、
特に地方ではそれが顕著かも知れません。
そのため、開業医の間をセカンドオピニオンを求めて
ご足労いただいてしまっていることが多いのが現状です。
厳密な「セカンドオピニオン」を実現しにくい状態なので、
それをこの業界で求めてしまうのは、まだまだ酷な状況なのかもしれません。
不安を抱えて「セカンドオピニオン」として来られた場合、
前医の方針に私たちが賛成する場合は、
なるべく、不安を取り除いて、継続して前医にお返しします。
その際にはもちろん、ここの病院へ来たということは
伝えなくてもいいと思っていますし、
なるべく良い方向で治療が進んでくれればと思っています。
それが一番動物のためです。
方針が少し違っていた場合にも
極力、それを前医と協議できないかとお伝えします。
ただし、現実問題、なかなか実行するのがためらわれて、
その後の経過についてはお任せいただくことが多いかもしれません。
もちろん、私が「前医」の立場になっていることも少なくありません。
実際、他の先生方や飼い主の方から、
セカンドオピニオンとしての見解を踏まえて
こうするべきというお叱りをいただくこともあります。
私自身はそのような関係性が築けていることは
大変ありがたいことだと思っています。
業界としてまだまだ発展していく余地のあるところであり、
ご迷惑をおかけしてしまうこともあるかとは思いますが、
何卒ご容赦のほど、よろしくお願い申し上げます。

2018年1月29日 (月)

当院の去勢、避妊

1〜2月は去勢手術と避妊手術の割引を行っています。
その理由として、
病院が混雑しにくく手術に適した時期であることのほかに
当院での去勢手術と避妊手術のこだわりについて
知っていただきたいという理由もあります。

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麻酔モニターや人工呼吸器の使用、前投与薬(痛み止め、鎮静剤)の使用、
吸入麻酔薬の使用などはすでに獣医師の間では常識になってきていますので
ここでは省略しますが、当院で特にこだわっているところが

①体内の血管の止血にラジオ波凝固装置を使用
②術前に血液凝固能を検査
③猫ちゃん、ウサギさん用喉頭マスク、人工鼻の使用
④針、糸、メス、手袋などはもちろん、布、ガウン、帽子、マスク
 にいたるまで使い捨てのものを使用

という点です。
①凝固装置を使われる病院は、新しい病院を中心に増えてきていますが、
体内で使用する糸を減らすだけでなく、
手術の安全性を高め、手術時間を短くして、
痛みを和らげてあげるというメリットがあります。
②わんちゃんやねこちゃんでの凝固異常は非常にまれですが、
去勢手術や避妊手術は、若い子で初めての出血の経験になることが多く
簡易的な検査ではありますが、
オペをするわんちゃん、ねこちゃんでは必ず行うようにしています。
③喉頭マスクは、麻酔によって呼吸が不安定な時にも、
喉や気管への刺激を少なくして、安全な呼吸管理をすることができます。
また、人工鼻の使用で気管の乾燥を防ぐように留意しています。
④なるべくディスポーザブルのものを用いることで
一頭一頭、確実に衛生的な状態で手術に臨めるようにしています。

今まで避妊や去勢を迷っていたけど、
当院の特徴の中で不安が解消されるようでしたら
お早めにお越し頂ければと思っております。

2018年1月20日 (土)

診察時間

ここ数日、外来診療が混み合ってしまい、
申し訳ありません。

木曜日、金曜日は特に開院している病院が少なく
また、土曜日は休診日前日となり、
お待たせする時間が長くなることがあります。

開業当初より、診察時間内にお越しいただいた方に
極力、残念な思いをしていただくことのないように、
獣医師不在で開院するなどのことはもちろんですが、
獣医師以外のスタッフが補助に入れない状態での
開院も控えるようにしています。
また、地域柄、平日に休診日があることでの不都合を感じていたため、
診察時間は人員が確保できる平日を中心とさせていただき
なるべく平日は毎日診察できる環境に留意しております。

規模的にはまだまだ小さな病院ですので、
平日から日曜日、祝日も年中無休で診察をする体制を取ることができませんが
地域的に多い、複世帯同居家族で飼育されている動物さんでも
お連れいただきやすい、平日は
確実な体制でお迎えできるように
努力していきたいと思っております。

至らない点もあるかとは思いますが、
何卒、宜しくお願い申し上げます。

2018年1月10日 (水)

マナーです。

ペットホテルやトリミング、ドッグランなどを利用する際に
混合ワクチンの接種を必要とするところが増え、
接種にいらっしゃる方が増えています。
ノミやダニの予防と同様に
混合ワクチンの接種も一種の「マナー」になってきています。
そうなると心配されるのがワクチンの安全性ですが、
混合ワクチンの安全性も製品改良の度に上がってきているようで
私が大学を出た10年以上前と比べても
ワクチンによる副反応は明らかに減っている印象があります。
また、ワクチン接種時に興奮させないであげる工夫や
接種後の安静なども一般的に知られるようになって
接種時の、特に嫌がるわんちゃんねこちゃんに対しての
無理なグルーミング(爪切り、肛門絞り、耳掃除、歯磨きなど)や
接種後のシャンプーなどが控えられるようになったことも
寄与していると考えています。
また当院では、待合室が苦手な子がお車で待って
誰かが呼びに来る(これも動物にとっては恐怖を感じる可能性があります)
という経験をしなくてもいいように
呼び出しブザーを使用しています。
また動物種に合わせて
なるべく負担の少ない体温測定器や聴診器を使うように
心がけています。
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そのほか、どうしてもワクチンが苦手だったり心配な子には、
ワクチンの必要性があるかを確かめるための
抗体検査も行なっています。
この検査で十分な抗体が認められた場合には
それを当院で証明する書類をお渡ししていますので
そちらをペットホテルやトリミングに
提示してもらうことも可能です。
(当院からの追加説明も可能ですが
ショップによっては抗体検査の証明だけでは
受け入れてもらえない場合もありますので
念のためご確認の上、ご利用いただきますよう
お願い申し上げます。)

2017年4月10日 (月)

オススメ予防パターン

春は寄生虫予防(フィラリアとノミ・マダニ)の開始時期です。
予防する寄生虫によって注射や飲み薬、付け薬などの種類があります。
それぞれに細かい特徴がありますので、
ご説明させていただいた上で選んでいただいておりますが、
病院として、どのようなスケジュールが
間違いがなくきちんと予防できてオススメかを
聞いていただけることも多いため、
わんちゃん2種類、ねこちゃん1種類の
オススメスケジュールパターンを作ってみました。
もちろん、その子その子の状態や予防をしたい寄生虫によっては
このパターンが必ずしもオススメでない場合もありますが、
比較的忘れてしまうことも少なく、
広範囲の寄生虫を、地域の気候に合わせて予防ができるかと思います。

↓クリックで拡大します↓

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2016年11月11日 (金)

薬剤耐性対策推進月間

11月は獣医療の管轄である農林水産省により
薬剤耐性対策推進月間 と位置づけられており、 
愛玩動物の医療においても、
抗菌剤による薬剤耐性菌の動向調査・監視を行うことの
再確認がなされています。
具体的には抗菌剤の慎重使用への取り組みが求められています。
当院では、院内での薬剤感受性試験を行っています。
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抗菌剤の適切な使用により、
動物への治療がより的確に行うことができるだけでなく、
耐性菌によるリスク管理措置という面からも
望ましい検査のひとつと考えています。

2016年9月13日 (火)

ワクチン接種に関する検討

先日のフィラリアに続き、また予防の話です。
わんちゃん、ねこちゃんの混合ワクチンですが、
非常に感染力が強いパルボウイルス感染などの予防のために
とても重要になります。
残念ながら、ある地域や集団で感染が蔓延してしまうと、
その後のワクチンでは手遅れになってしまうことがあります。
(個々のワクチンや含まれている病気の種類については
接種の際などにご相談いただければと思います。)
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2011年〜2016年の書籍や講演からワクチン接種後の副反応に関して、
特に気になった点についてまとめてみました。
・副反応のなかでもとくに大きな問題となるのはアナフィラキシーショックであり、
 その多くが30分位までに発現している。(犬)
・アナフィラキシーの約8割が接種後15分以内に発現している。(犬)
・アナフィラキシーショックは接種直後に発生しやすい。(猫)
・ワクチン接種後24時間後の検査で炎症マーカーが高値を示し、
 72時間後には接種前と同程度まで下がったという報告がある。(猫)
また、ねこちゃんのワクチン接種の推奨ガイドラインも示されており、
接種部位やワクチンの種類などに対する記載がありました。
当院での対策としても、ワクチン接種後の状態に対しての
注意喚起の啓発を行っております。
一過性の副反応、アレルギー反応、アナフィラキシー反応が起きる可能性があり、
それぞれどのような反応が出やすいかということを踏まえて、
ご説明させていただいています。
特にアナフィラキシー反応は短時間で起こる可能性があるため、
特に接種から15〜30分後までは最も注意が必要です。
また、少なくとも24時間までは炎症性サイトカインの影響が
出ている可能性があるため、接種した時刻に関わらず、
診察時間外に副反応が起こりうるという点にも注意が必要です。
(ワクチン接種の際には今一度、診察時間外の連絡先についてご確認ください。)
就業形態の多様化が進み、七尾でも夜間勤務、早朝勤務の飼い主の方が多く
ひとくくりに接種に適しているタイミングというのは
申し上げにくいところがありますが、
なるべく、時間的に余裕があって、接種後に目が行き届く日時を選んで
接種していただければと思います。
また、ワクチン接種のガイドラインは少しずつ改訂され
製造されるワクチンも年々改良されて、良い物も上市されてきています。
当院でも、アジュバンドの有無、国内の病原体株への有効性、
流通状況や安定供給の状態などを考慮して選定、改変を行うようにしています。
*******************
今後も、ガイドラインやワクチンの上市、七尾の地域性などを総合的に考えて
ワクチン接種に関する検討を継続していきたいと思います。

2016年9月11日 (日)

七尾市におけるフィラリアの感染の実状

当院は開業して4年目になりますが、
フィラリアに感染していると確実に診断されている頭数は、
私たちの病院での診察件数の多いと思われる旧七尾市で合計20頭に及びます。
地区ごとの内訳は以下の通りです。
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袖ヶ江地区 1頭
府中町、作事町、相生町、橘町、塗師町、今町、袖ヶ江町、川原町、鍛冶町、湊町、郡町、矢田新町)
御祓地区 1頭
亀山町、生駒町、一本杉町、阿良町、米町、三島町、昭和町、寿町、常磐町、木町、白銀町、魚町、桜町、富岡町、松本町、馬出町、西藤橋町、南藤橋町、北藤橋町、神明町、御祓町、大手町、桧物町)
徳田地区 10頭
八幡町、国下町、千野町、多根町、八田町、中挟町、江曽町、飯川町、若林町、下町、白馬町、細口町、国分町、青葉台町)
矢田郷地区 2頭
本府中町、上府中町、山王町、藤橋町、栄町、所口町、天神川原町、藤野町、竹町、後畠町、古府町、南ヶ丘町、小池川原町、古城町、古屋敷町、矢田町、大和町)
東湊地区 3頭
万行町、佐野町、佐味町、大田町、大田新町、殿町、沢野町)
西湊地区 1頭
小島町、津向町、松百町、新保町、祖浜町、赤浦町、赤浦新町、直津町、つつじが浜、なぎの浦、小丸山台)
石崎地区 0頭
石崎町、石崎町香島、泉南台)
和倉地区 1頭
和倉町、和倉町ひばり、光陽台、奥原町)
南大呑地区 1頭
大泊町、東浜町、黒崎町、花園町、山崎町、熊淵町)
北大呑地区 0頭
佐々波町、麻生町、小栗町、清水平町、柑子町、外林町、庵町、江泊町、大野木町)
崎山地区 0頭
鵜浦町、三室町、湯川町、岡町)
高階地区 0頭
町屋町、温井町、満仁町、池崎町、青山町、旭町、盤若野町、東三階町、西三階町)

旧七尾市の12地区のうち8地区で発生があり、
能登で多いアカイエカの行動範囲がキロメートル単位であることを加味して、
隣接している地域を含めると、
ほぼ全域で発生していると考えてもおかしくないと思います。
また、旧七尾市以外でも、中能登町、田鶴浜町、
氷見市などのわんちゃんでの
感染を確認しています。
しかもこのデータはあくまで、
開業して4年目という比較的新しい私たちの病院だけでの結果です。
病院へかかったことのないわんちゃんや、他の病院を受診しているわんちゃんで、
特にフィラリアの予防や検査を行っていないわんちゃんを含めると
まだまだ相当数の感染が存在することが予想されます。
当院では、七尾市がフィラリアの感染が非常に起こりやすい地域と考え、
予防薬投与前の、フィラリア検査をお願いしています。
万が一フィラリアに感染している場合には
フィラリア予防薬によるショックの恐れがあり、
また感染に気づかないで放置された場合には、治療のタイミングが遅れ、
致命的な症状が現れてしまう恐れがあります。
当院が開業してからも、不十分な期間の投薬によって、
検査でフィラリアの感染が確認された例があります。
どうぞ、ご注意ください。

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